東京都内最大規模の公園に平成年代に開園した、大名庭園のような池泉回遊式庭園。伊東豊雄設計建築も。
国営昭和記念公園について
「国営昭和記念公園」(しょうわきねんこうえん)は東京都内最大規模の面積をほこる国営公園。日本の都市公園100選にも選ばれています。
その歴史は昭和の後半、昭和天皇の「天皇陛下御在位五十年記念事業」として立川基地の跡地に開かれたもの。段階的に拡張されていて、立川駅から最も近い「みどりの文化ゾーン」エリアは2005年の完成。屋上庭園と一体化した建築『花みどり文化センター』は世界的建築家・伊東豊雄さんによる設計。
園内の北部分(立川駅や西立川駅からはだいぶ遠い…)にある日本庭園も平成年代にオープンした施設。都心の大名庭園のような広さを持つ池泉回遊式庭園は戦後東京で作庭された日本庭園としては最大のもの。
所々新しさは残っていますが、「清池軒」「涼暮亭」という和風建築の四阿に数寄屋造り建築の茶室「歓楓亭」、そしてその周辺の四季の花木などなど――とてもオーソドックスである中で“現代を代表する日本庭園”という意欲を感じるもの。庭園の設計者は榊原八朗さん。東京・六本木の『毛利庭園』なども手掛けられている作庭家。
そして日本庭園内には後から開設された盆栽苑もあります。こちらは「初の国営盆栽苑」で、様々な盆栽を鑑賞できるほか、案内所「讃樹亭」では盆栽に関する解説などもしていただけます。こちらの盆栽苑スタッフの方による体験イベントが公園内で開催されることも。
また圧倒的に広い公園内ではさまざまな花木、草花が鑑賞できます。直近訪れた5月には「花の丘」では一面のポピーが!その他(最近人気の)ネモフィラ畑も昨年より今年のほうが少し規模が大きくなっていたような気も。そして6月にはアジサイロードや夏にはヒマワリ…などなど。
昭和天皇記念館・浮遊の庭
23~26枚目。最も立川駅寄りにある「みどりの文化ゾーン」にある『昭和天皇記念館』にも“浮遊の庭”という屋上庭園があります。記念館は昭和天皇と香淳皇后に関連する展示施設として2005年にオープンしたもので、設計は伊東豊雄/アトリエ・ワン、庭園の設計は都市計画研究所。
天井がむき出しになっている建物内もかっこいいし、屋上も眼下に広がる芝生広場と一体になって見える、かつゆるいカーブが日本の庭らしさを表していて開放的な空間となっています。このエリアも含めて、文字通り東京・多摩地区を代表するランドスケープ!
(2017年12月、2018年4月、2019年5月・9月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR青梅線 西立川駅より徒歩20分(以下のルートマップは遠回りなので参考にしないで…!公園入場口から約1.5km)
立川駅から歩くと徒歩45分程
〒190-0014 東京都立川市緑町3173 (管理センターの住所) MAP