織田信長の弟・織田有楽斎や熊本藩主・細川家ゆかりの寺院に残る池泉鑑賞式庭園と、国宝茶室「如庵」の写しも。
正伝永源院について
【期間限定公開】
「正伝永源院」(しょうでんえいげんいん)は京都五山・建仁寺の塔頭寺院の一つ。かつては鎌倉時代に創建された「正伝院」と南北朝時代に創建された「永源庵」と別々の寺院だったのが、明治時代の廃仏毀釈の中で永源庵が廃寺になり永源庵のあった場所に正伝院が移転したこと、そして永源庵も由緒ある寺院であることから現在の寺名になったそう。
「正伝院」は織田信長の弟・織田有楽斎によって再興された寺院で、国宝の茶室「如庵」が造られたのはその当時。現在の庭園の隅にあるのは如庵を復元したもので、国宝指定されている如庵は愛知県犬山市の日本庭園「有楽苑」に移築されています。
「永源庵」は創建の早い段階から細川家との縁が深く、中世から細川家の菩提寺。江戸時代から残る現在の客殿・方丈(京都府の指定文化財)は細川三斎(忠興)により再建されたもの。その方丈から眺められる池泉鑑賞式庭園は春にはツツジがきれい(作庭時代に関する記述は見つからず…)。
江戸時代は熊本藩主となった細川家の出である元首相・細川護煕により襖絵が寄進されており、2018年秋の公開の際は「聴雪」が公開されておりました。もはや元首相というより美術家としての細川護煕さんの印象の方が強い(笑)
境内は常時公開ではなく、春(4月〜5月)・秋(11月〜12月)に公開期間が設けられています(※2019年は冬季の「京の冬の旅」でも公開)。詳しくは正伝永源院の公式サイトをご覧ください。
(2015年5月、2018年11月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)