大名・大内氏、毛利氏も眺めた“西の京”山口のシンボル的存在。“日本三名塔”国宝の五重塔をのぞむ日本庭園。
国宝・瑠璃光寺五重塔について
「保寧山 瑠璃光寺」(るりこうじ)は“西の京”山口のランドマーク的存在の国宝・五重塔を有する曹洞宗の寺院。その一帯は「香山公園」として日本の歴史公園100選にも選定。五重塔を借景とした日本庭園があります。
2021年7月に約5年ぶりに訪れたのでその時の写真を更新。
山口市の中心部、山口県庁の裏手の山べりにある瑠璃光寺。元は周防国、長門国などを治めた守護大名・大内義弘の菩提寺『香積寺』がこの地にあり、国宝の五重塔も香積寺に建てられたもの。
室町幕府三代目将軍・足利義満に仕えるも、最期は堺を舞台にした応永の乱で討たれた大内義弘。
その菩提を弔うため、後を継いだ大内盛見によって計画~建立されたのがこの五重塔。現代では奈良『法隆寺』や京都『醍醐寺』等と並んで“日本三名塔”と賞され、夜にはライトアップも。
江戸時代に入ると大名・毛利輝元によって香積寺は萩へ移転。五重塔のみ残されたこの場所に1690年(元禄3年)、『瑠璃光寺』が山口郊外の別の場所から移転してきました。
瑠璃光寺も創建は室町時代の1471年(文明3年)。代々周防国の守護代も務めた大内家筆頭家老・陶弘房の菩提寺で、長門・大寧寺、周防・龍文寺とあわせ“中国三山”と言われた名刹。資料館には曹洞宗開祖・道元禅師ゆかりの寺宝などが展示されています。
その他境内には大内義弘、盛見の父・大内弘世の銅像や水墨画で有名な雪舟の胸像、あじさい園や“満月の庭”、高台部には江戸時代に長州を治めた大名の『毛利家墓所』なども(国指定史跡)。
そして香山公園内にはもう一つ、毛利家ゆかりの茶室“露山堂”および“枕流亭”の庭園があります。別途紹介。
(2016年8月、2021年7月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR山口線 山口駅より徒歩30分/上山口駅より徒歩25分(山口市内にシェアサイクルあり)
山口駅より路線バス「山口県庁前」バス停より徒歩10分強
山口駅よりコミュニティバス「香山公園五重塔前」下車すぐ
〒753-0081 山口県山口市香山町1-14 MAP