
静岡の地名発祥の地・賤機山の麓であり、国指定重要文化財である「静岡浅間神社」からほど近くにある池泉鑑賞式庭園「太田道灌築造嵯峨流名園」。
太田道灌は徳川家康が江戸に入るずっと以前、江戸城を築城したことでよく知られる室町時代の武将で、静岡との縁は駿河国・今川氏の家督争いを収めるため関東より派遣され滞在していたことがあったそう。京都では室町幕府8代将軍・足利義政だった時代。
その後時代が過ぎ、明治時代には初代静岡県知事・関口隆吉が暮らした「静山荘」があった場所だそう。関口隆吉は江戸幕府15代将軍・徳川慶喜の側近として大政奉還・江戸城会場・静岡移住などに尽くした人物。現在は「静岡鉄道」の所有する敷地となり、フェンスに囲まれているので一応「非公開」ということにはなるのですが、以前は外からも眺められなかったそうなので(現在はフェンス越しで普通に見られる)、静鉄が気を利かせてくれたのかどうなのか。
「嵯峨流」という概念は室町時代にはあったようですが、同時代の庭園は静岡には他に殆どない気もするので、謎多き庭園…。
(2018年6月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
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