お見逃しなく!大阪のシンボル“大阪城”城内の豊臣秀吉/豊臣氏をまつる神社に昭和の京都の有名作庭家・重森三玲が作庭した枯山水石庭。
大阪城豊國神社庭園“秀石庭”について
「豊國神社」(ほうこくじんじゃ)は豊臣秀吉が築城した特別史跡『大坂城』(大阪城)二の丸に鎮座する、豊臣秀吉および豊臣家をまつる神社。境内には昭和時代を代表する作庭家・重森三玲により作庭された枯山水庭園“秀石庭”(しゅうせきてい)があります。
これまで何度か参拝・鑑賞していますが、2022年9月に久しぶりに訪れたのでその際の写真を追加。基本的に庭園入口の柵は閉ざされていますが、塀が低いので周囲から眺めることができます。
まずは神社の歴史について。明治天皇の発案により、京都の『豊国神社』を本社として1879年(明治12年)に創建。京都の豊国神社が豊臣秀吉のみを御祭神とするのに対して、大阪の豊國神社は秀吉に加え豊臣秀頼/豊臣秀長を御祭神としています。
当初は中之島(現在『大阪市中央公会堂』のある場所)に建立された豊國神社。その後2回の移転を経て1961年(昭和36年)豊臣氏ゆかりの大阪城内の現在地に移りました。コンクリート造の本殿・拝殿は昭和のレトロさを感じさせる…。
そんな本殿の右手奥にあるのが重森三玲の作庭による枯山水庭園“秀石庭”。大阪城の観光客/豊國神社の参拝者の多さ/京都の重森三玲人気…を考えると目立たない・あまり他の鑑賞者が居ない印象のある秀石庭ですが…立地を含めて最も“気軽に”鑑賞できる重森三玲庭園。
1972年(昭和47年)、重森三玲の晩年に“京都林泉協会”名義で奉納されたこの庭園。元は織田信長も攻め落とせなかった要塞『石山本願寺』の跡地でもある大阪城。そんな“石山”を一つのテーマに、秀吉の“秀”の文字を取った秀石庭。
作風としては阿波の青石の巨石を立石とした迫力ある“重森三玲らしい”石庭。巨石を蓬莱山に見立てつつ、神社庭園の発祥:磐座/磐境のように巨石を神格化させることを意図して七・五・三に配し、その中を秀吉の愛用した千成瓢箪を抽象的に地割模様として表現されています。上がれないけど手前の石段(石舞台)にも抽象的な模様が。
冬・春・夏とこれまで色んな時期/天気の時に訪れているけど…樹木・植栽よりも完全に石が主役なのでどの季節に見てもいい石庭(草が少ない冬が案外良い)。5月初旬の時だけ唯一砂紋が敷かれていたんだよなぁ。
また境内では彫刻家・中村晋也さんによる巨大な豊臣秀吉公の銅像もひときわ存在感をはなちます。
また大阪城内には本丸に『紀州御殿』の庭園として造られた池泉回遊式の日本庭園もあります。(⇒こちら)。あわせてチェック!
(2014年9月、2016年5月、2017年2月、2018年9月、2022年9月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR大阪環状線・地下鉄長堀鶴見緑地線 森ノ宮駅より徒歩15分
地下鉄谷町線 谷町四丁目駅より徒歩15分
その他、天満橋駅、大阪城公園駅から徒歩20〜25分程
〒540-0002 大阪府大阪市中央区大阪城2-1 MAP