花園法皇離宮跡に法皇自ら建立した寺院。妙心寺最古の建造物となる国指定重要文化財の開山堂や、国指定名勝の庭園も。
妙心寺 玉鳳院庭園について
【通常非公開】
「玉鳳院」(ぎょくほういん)は京都を代表する寺院の一つ『妙心寺』の最古の塔頭寺院。通常非公開ですが、2016年・2020年と『京の冬の旅』で公開されました。境内には国指定名勝となっている枯山水庭園もあります…が残念ながら2回とも撮影は禁止。
妙心寺は建武の新政で知られる建武年代(1337年)に花園法皇の離宮を禅寺に改めたのが起こりであり、この玉鳳院も法皇により伽藍のそばに建てられたのがはじまりとされます。
中でも室町時代に建立された国指定重要文化財の開山堂“微笑庵”(みしょうあん)は妙心寺山内で最古の建造物で、花園法皇とともに妙心寺を開いた関山慧玄がまつられています。なお冒頭の唐門(四脚門)が開山堂の前に位置するもので、こちらも国重文。そんな由緒ある寺院なので境内には武田信玄・勝頼親子の石塔や、織田信長・信忠親子の石塔も残ります。
寝殿造の方丈は江戸時代初期に建立されたもので、こちらも国重文。狩野派・狩野安信や狩野益信による襖絵「麒麟図」「竜図」「山水図」の鑑賞――がこの特別拝観の目玉。
方丈前に一面の白砂の石庭と、開山堂の周辺には苔の中に石組が配された枯山水庭園があります。庭園に関する文献が無い…と思っていたけど、京都通百科事典さんに細かく書かれていましたのでこちらをどうぞ。いつか冬以外の季節にも拝観してみたい!
(2016年2月、2020年1月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)