江戸時代初期、熊本藩主・細川三斎が八代城北の丸の屋敷に造った池泉回遊式庭園。三斎が植えた臥龍梅も見所。
松井神社庭園(松井神社の茶庭)について
「松井神社」はかつて八代城の北の丸だった場所に明治時代に創建された神社で、境内にある池泉回遊式庭園は「松井神社の茶庭」(まついじんじゃのちゃてい)として八代市指定史跡となっています。
八代城が築城されたのは江戸時代初期。併せてこの北の丸に加藤清正の家臣であった加藤正方の屋敷と枯山水庭園が築庭されました。
その後肥後熊本藩は細川家が治めることになり、同じくこの北の丸に細川三斎(細川忠興)によってお屋敷と現在も残る池泉回遊式庭園が形作られました。その後それが八代城主を務めた松井家に引き継がれ今日に至ります。
現在神社の本殿・拝殿が建つ場所にかつてお屋敷の書院があり(たぶん)、そこから心字池を眺めた先の城壁(土居)を築山に見立て、更にその向こうに八代市東部の竜峰山を借景に見られる庭園だったそう――
…ですが、現在は若干木が生い茂り、かつて城壁だった斜面の向こうにはマンションも見えるので、その眺望は失われているのかなと思う。でもポイントポイントに植わっているマツや石橋の雰囲気を見ていても、整備したら「肥後細川庭園」のような庭園が姿を表しそうだな〜なんて感じる。
また境内に植わっている「臥龍梅」は細川三斎によって植えられたものとされ、樹齢はまもなく400年近く。こちらは熊本県指定天然記念物となっています。今回の真冬の訪問は庭園も梅も見頃ではなかったので、また再訪したい!
(2018年12月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR鹿児島本線 八代駅より約2km(徒歩約25分)※駅にレンタサイクルあり
九州新幹線 新八代駅より路線バス「松井神社前」バス停下車すぐ
〒866-0865 熊本県八代市北の丸町2-25 MAP