7代目小川治兵衛が作庭した日本庭園と、ジョサイア・コンドル設計の洋庭と洋館。バラの名所でライトアップも。
旧古河庭園について
【洋館の内部見学は要申込】
「旧古河庭園」(きゅうふるかわていえん)はジョサイア・コンドルにより設計された洋館と洋風庭園、七代目小川治兵衛(植治)の作庭した日本庭園の楽しめる回遊式庭園で、国指定名勝。また東京のバラの名所としても有名。
明治時代には外務大臣等を務めた政治家・陸奥宗光の別邸があった場所で、その後古河財閥の所有に。古河家三代目・古河虎之助の時代に本邸とするため、『旧岩崎邸』の洋館などを手掛けていたジョサイア・コンドルに依頼され竣工。その後庭園も完成しましたが、戦後の財閥解体を経て所有権は国に移り、公園として公開されるようになったのは昭和年代。現在では都立9庭園の一つ。
武蔵野台地の高低差を活かした庭園となっていて、高台部にはコンドルが手掛けた洋風庭園、低地部には7代目小川治兵衛の手掛けた池泉回遊式庭園が広がります。当サイト的には小川治兵衛の庭園を推したいところですが、古河庭園はなんと言っても洋館×バラ園の組合せが素晴らしく、初夏や秋には「バラフェスティバル」が開催されています。期間中は洋館とバラのライトアップも!
コンドル設計の建築は都内でもいくつかありますが、庭園の設計もコンドルも手掛けた――と明記されているのは古河庭園ぐらい?(きっと他にもあるのだろうけど)
また秋には紅葉も美しい庭園です。近年、高台と日本庭園の間にあった木が少し減らされたのか、視界が開けたので高台からの日本庭園の眺めもまた良い。京都では「無鄰菴」などを手掛けている小川治兵衛の都内で見られる数少ない庭園です(あとはあまり取り上げられませんが、『国際文化会館庭園』が植治の庭園)。そして2019年で完成から100周年を迎えました!
特別名勝の大名庭園『六義園』からは駒込駅を挟んで徒歩15分ほど。2つの庭園を見学できる(少し安い)「園結びチケット」もあります。更に桜の名所「飛鳥山公園」までは目の前の道路を徒歩10分強です。
(2014年1月、2015年10月、2016年11月、2017年11月、2019年2月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)