京都市国際交流会館(kokoka)庭園

Kyoto International Community House(kokoka) Garden, Kyoto

京都市の国際交流施設のカフェから眺められる苔むした庭園…実は、近代京都を代表する庭師・七代目小川治兵衛(植治)作庭庭園!例年春・秋には庭園開放も。

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kokoka 京都市国際交流会館(旧京都市長公舎・迎賓館)庭園について

【例年、春・秋に庭園開放あり】
「京都市国際交流会館」(きょうとしこくさいこうりゅうかいかん)は京都市左京区の地下鉄・蹴上駅の程近くにある公共施設。その名の通り「市民の国際交流の拠点」として運営されている施設で、愛称はkokoka(ココカ)。建築は現代(平成年代)の竣工ですが、ロビーから眺められる庭園は実は近代京都を代表する庭師・七代目小川治兵衛(植治)により作庭された近代日本庭園。

京都市営地下鉄東西線の蹴上駅から坂を下って徒歩5分程。京都を代表する禅寺『南禅寺』の参道の入口あたり、そして国指定文化財庭園『無鄰菴』に隣接する京都市国際交流会館。玄関前の広場で各国のフードフェスが開催されていることで印象深い方も(京都市民の方なら)きっと多いはず。

冒頭の通り、平成年代(1989年)に市民の国際交流の拠点として開かれたこの会館は、一年間通じて自由に入館が可能(※定休日はあります)。言語や文化の異なる人々のための様々なイベント・プログラムが実施されているほか、1階ロビーにあるカフェ「KENYA」は市民の休憩/憩いの場にもなっています。

そんな1階の交流ロビーの外に、池を中心に置いた日本庭園があります。こちらは実は隣接する『無鄰菴』等と同じく、近代京都/日本を代表する作庭家・七代目小川治兵衛(植治)の作庭!
※普段はロビーから眺めるのみですが、例年春(桜の時期)と秋(文化の日)に庭園開放が行われます。

歴史をさかのぼると、明治時代のこの場所は蹴上発電所(電気試験所)の敷地でした。その一角に1925年〜1926年(大正14年〜15年)にかけて『京都市長公舎』と『京都市長公舎・迎賓館(和館)』が建立(※また明治35年に建てられた洋館が同じく迎賓館として活用されたそう)。
そして1989年に市政100周年記念事業・平安建都1200年記念事業の一つとして現在のkokokaに生まれ変わることとなり、当時の建築は取り壊されてしまいますが、その庭園の一部が残されることになりました。ちなみに、駐輪場(敷地南)の石造りの洋風の門も当初の遺構の一つ。

4月以降は新緑に覆われて苔の緑と調和し、秋には紅葉…とロビーからの鑑賞式庭園としても楽しめるお庭なのですが、庭園開放時に出られるエリアからは“小川治兵衛の庭”の代名詞とも言える東山の借景が。池泉まわりの滝石組や洲浜での石づかい、緩やかな築山の雰囲気も、七代目小川治兵衛のお庭を見慣れている人であれば“らしさ”が感じられる作風となっています。(『京都平安ホテル庭園』に似てるんじゃないかな??)

また、kokokaは小川治兵衛の庭園だけではなく、お茶室と枯山水庭園を備えた『和風別館』もあります(※庭園開放の対象外。別イベントで鑑賞した際の写真を掲載)。こちらもkokoka以前からこの場に残る建築だそうで、市民向けの貸施設となっているほか、海外の方向けの茶道講座なども開催されています。

往時の建築は取り壊された…と書きましたが、現在の建築も照明学会優秀照明施設賞、京都市都市景観賞を受賞。設計を手掛けたのは東畑建築事務所。旅行者の方も気軽に立ち寄って、建築・庭園を眺めてみて!

(2019年11月、2020年7月・11月、2026年3月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

京都市営地下鉄東西線 蹴上駅より徒歩6分
最寄りバス停は「南禅寺・疏水記念館・動物園東門前」徒歩4分

〒606-8536 京都府京都市左京区粟田口鳥居町2-1 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は2,000以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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