小石川後楽園

Koishikawa Korakuen Garden, Bunkyo-ku, Tokyo

“庭の国宝”国の特別名勝の東京を代表する日本庭園。将軍・徳川家光や水戸黄門も作庭に関与した大名庭園は、現代には東京ドームの借景も!

庭園フォトギャラリーGarden Photo Gallery

小石川後楽園について

「小石川後楽園」(こいしかわこうらくえん)は江戸時代初期に“徳川御三家”水戸徳川家の江戸屋敷の中に造営された庭園。“庭の国宝”国の特別名勝にも選ばれている、東京都内に残る日本庭園では代表的/最も歴史ある庭園の一つ。現代には隣接する東京ドームの借景も見所!

これまで何度も訪れていますが、2022年7月に3年半ぶりに訪れたのでその時の写真を交えながら紹介。(写真が増えたので紅葉〜冬の写真は分割。紅葉〜冬の写真はこちらから。

なおこれまでは園内西側(飯田橋駅方面)の“西門”がメインの入場門でしたが、2020年に園内東部の“唐門”が復元されたことにともない、JR水道橋駅から近い東門も常時開門されることに。「庭園本来の入場門」はこちらにあったので、写真はそのルートで並べてます。

その歴史について。1629年(寛永6年)に水戸徳川家の初代藩主・徳川頼房が幕府から拝領した小石川のこの地に江戸屋敷&庭園の造営を開始。そののち頼房の後を継いだ二代目藩主・徳川光圀(水戸黄門)の代に現在まで残る完成形になりました。

またこの2人だけでなく、この庭園のデザインに影響を及ぼしたとされるのが江戸幕府三代目将軍・徳川家光。年代が近く関係性がとても近かった家光と頼房。家光はこの水戸藩小石川邸にもたびたび訪れ、作庭者として名前の挙がる徳大寺左兵衛にも自ら直接指示をしていたとも。

庭園の中心の大きな池(大泉水)や京都の風景を模した“大堰川”〜赤色の“通天橋”〜“音羽の滝”周辺は家光によるデザイン/意向が反映されているとか。なお大泉水も琵琶湖の形を表現したと言われていて(竹生島もある)、京都や近江、更には駿河の“白糸の滝”など“東海道の風景を縮景にした庭園”として当初は形作られました。

そんな池泉回遊式庭園に新たに“中国・儒教の精神/世界観/趣味”を反映したのが水戸黄門こと徳川光圀。中国・明から日本に亡命していた儒学者・朱舜水の意見を取り入れながら中国風の“西湖の堤”、石橋“円月橋”などを造成。

「後楽園」の名も中国の↓教えから命名されたもの。

「先天下之憂而憂 後天家之楽而楽」 (天下の憂いに先立って憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ)

ちなみに「後楽園」で言うと日本三名園の岡山の『後楽園』の方が有名かもですが、先に作庭され歴史あるのは実は小石川後楽園の方。命名のルーツが同じだけで関連性はありません。(近年は区別のため岡山の方も『岡山後楽園』と表記されることが多い)

あと水戸黄門ゆかりの庭園(晩年を過ごした場所)として水戸藩領内に『西山御殿跡(西山荘)庭園』という場所があるのですが、「より自然的な起伏の多い庭園」という点においては小石川後楽園とも似ているかもしれない…?

そんな徳川家ゆかりの庭園も明治維新〜版籍奉還後には陸軍省の所轄となった時期などもありつつ、昭和初期(昭和13年)から東京都の有料公園(庭園)施設として公開がはじまりました。
現代となった今は歴史的庭園の向こうに東京ドームという景色なんかも楽しめたりして、それもまた「東京らしさ」を感じるから個人的には好き。

水戸徳川家ゆかりの庭園ということで、『偕楽園』と同じく梅の名所として梅林があるほか、春にはしだれ桜、晩春〜初夏に見頃が訪れるカキツバタや花菖蒲、そして秋の紅葉など四季どの季節に訪れても楽しめる庭園で、紅葉の落ち葉や雪が似合う茅葺屋根の“九八屋”“丸屋”なども。

また西門近くのレトロな「涵徳亭」内の“小石川後楽園びいどろ茶寮”ではお庭を眺めながらお食事・喫茶をすることも。
東京ドームでの野球観戦や後楽園ホール、TOKYO DOME CITY HALLでのライブ、その他イベントの際に併せてぜひ!

(2010年2月、2014年2月、2016年10月、2016年11月、2019年2月、2022年7月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR中央総武線・都営地下鉄三田線 水道橋駅より徒歩5分
JR中央総武線・地下鉄各線 飯田橋駅より徒歩10分(大江戸線のC3出口が最寄り口)
東京メトロ丸の内線・南北線 後楽園駅より徒歩10分

〒112-0004 東京都文京区後楽1丁目6-6 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約8万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は1,800以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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