豊臣秀吉の朝鮮出兵にお供した曽呂利新左衛門によって作庭されたと伝わる枯山水庭園「舞鶴園」。
近松寺庭園について
「近松寺」(きんしょうじ)は唐津駅からもそう遠くない距離にある寺院で、旧唐津藩主・小笠原家の菩提寺。創建は鎌倉時代で、近松寺として現在地に再興されたのは豊臣政権期の桃山時代。
豊臣秀吉政権の中でもっとも大きな出来事の一つといえば「朝鮮出兵」。現在唐津市内である名護屋に城を構えたことからも秀吉とのゆかりを感じます。なお近松寺の山門はその名護屋城から移築されたものと伝わり(だとすると桃山時代の建造物?)、非公開の寺宝として秀吉が名護屋城に滞在していた際に使用していたという茶釜「蓮華釜」も所蔵しているそうです。
庭園はいくつかあり、本堂(参道)の左右に築山泉水式の庭園、牡丹園、そして本堂裏にある枯山水庭園「舞鶴園」。舞鶴園は豊臣秀吉の出兵に側近として随行していた曽呂利新左衛門による作庭と伝わります。年代の明記はないけど桃山時代になるのかな。虹の松原や唐津湾の風景を表現したと言われ、古田織部が好んだという織部燈籠(切支丹灯籠)が3つ並べられているのも特徴。
またその庭園の一角にある茶室「拈華庵」(ねんげあん)は唐津藩主・小笠原家の茶室を昭和初期に再興したもの。
また江戸時代の浄瑠璃・歌舞伎作家、近松門左衛門ゆかりの寺院とされ境内には墓所があり、そのほか境内にある「小笠原記念館」には藩主・小笠原氏の史料のみならず、高橋是清、辰野金吾といった唐津藩ゆかりの偉人ゆかりのものも展示されているとのこと。…近代の名建築家・辰野金吾は唐津藩出身だったのか!スルーしてしまってたけど次回チェックしよう…。
(2018年10月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR唐津線・筑肥線 唐津駅より徒歩7分(駅前にレンタサイクルあり)
唐津市内路線バス「坊主町」バス停 徒歩2分 ※必ずしも唐津駅は経由しないので注意
〒847-0815 佐賀県唐津市西寺町511 MAP