加賀藩お抱え大工らが手掛けた、戦国時代~江戸時代の国指定重要文化財の社殿が立ち並ぶ能登の代表的神社。
氣多大社について
「気多大社」(けたたいしゃ)は奈良時代に大伴家持によって“万葉集”にも歌われた歴史ある神社。江戸時代に建立された拝殿・本殿・神門・白山神社本殿・若宮神社が国指定重要文化財となっており、また社殿背後にある“入らずの森”は国の天然記念物に指定。神門の前に小じんまりながら池泉庭園があります。
羽咋駅から『妙成寺庭園』、『平家庭園』と二つの石川県指定名勝を巡る途中に初めて参拝しました。古くは越中国の一宮だった気多大社。現在も能登を代表する神社の一つであり、訪れた日も参拝客が多かった。若者の姿が意外と多かったのは“縁結び”スポットになっているからかな。
室町時代~戦国時代の1569年に能登国守護・畠山義綱により再建された「若宮神社」本殿が気多大社に現存する建造物では最も古く、これは石川県では数少ない貴重な戦国時代の建造物。江戸時代には加賀藩主・前田家により崇敬され、その他の建造物が整えられました。
江戸時代初期に建造された拝殿は山上善右衛門、本殿と白山神社は清水次左衛門・清水多四郎と、それぞれ名工と呼ばれた加賀藩お抱え大工が棟梁を務めています。
「山上」さんの名前はなんか見覚えあるな…と思っておにわさんの中を検索したら、『妙成寺』五重塔や同じく加賀藩主・前田家ゆかりので国指定重要文化財になっている『那谷寺』の伽藍、そして国宝『瑞龍寺』を手掛けられていた。複数の現存する文化財に名前を残す江戸時代初期の大工…ってあまり記憶にないなぁ。(古建築に詳しい訳じゃないので知らないだけかもだけど)
“入らずの森”も加賀藩時代から保護されている歴史ある神域。立入禁止ですが、公式サイトより特別参拝(入らずの森詣)に申込みが可能。1983年に昭和天皇が行幸された際に入らずの森に足を踏み入れ、《斧入らぬみやしろの森――》と歌を読まれたそう。
入らずの森以外にも境内には各地の御神木が移植されていたり、境内にあるケタノシロキザクラは石川県指定天然記念物になっていたり。庭園は小じんまりでも、石川・能登の立ち寄るべき神社。
(2020年10月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)