日本屈指の近現代美術コレクションをほこる美術館は3万坪の広大な庭園も見所!“美術”“自然”“建築”が調和したアート空間。
DIC川村記念美術館について
「DIC川村記念美術館」(かわむらきねんびじゅつかん)は千葉県佐倉市の郊外に建つ私立美術館。DIC株式会社の創業者・川村喜十郎をはじめとする川村家3代や関連グループ会社が収集した美術品を公開するために平成年代に設立された美術館で、広大な池泉回遊式庭園も備えます。
2022年5月に10年以上ぶりに訪れました!長らく関東に来られていない間に思っていたこと、「そういえば千葉の庭園にあまり行かなかったなぁ」と。その中で紹介したかったのがこちら。その美術のコレクションや企画展はもちろん、そういえば庭園も素敵だったなぁ…と。
印刷インキで世界のトップシェアをほこるDIC株式会社(旧・大日本インキ化学工業)。「DICカラーガイド」を使った・見たことがある方はきっと多いはず。
そんなDICの総合研究所敷地内に1990年(平成2年)5月に開館したのがこの美術館。初めて訪れた頃はDICとつかずに「川村記念美術館」だったな。
17世紀のレンブラント《広つば帽を被った男》をはじめとして、クロード・モネ、ルノワールらの印象派、ピカソ、シャガールなどの西洋近代美術、ジャクソン・ポロック、アンディ・ウォーホル、マーク・ロスコ(専用の展示室も)などの20世紀の現代美術まで、近現代美術の多彩なコレクションを所蔵する川村記念美術館。
これらの作品を鑑賞する、ヨーロッパのお城のような外観?の建築の設計は東京の『憲政記念館』等も手掛けているモダニズム建築家・海老原一郎。
「美術」「自然」「建築」が調和した川村記念美術館のもう一つの目玉が、里山を活かした約3万坪の敷地の大部分を占める“庭園”。
美術館前に広がる大きな池泉を中心として、池に沿って園路を進んでいくと広い芝生の広場や自然散策路、そしてモネの“睡蓮”をイメージしたと思われる池泉庭園などがあります。自然の中ではさまざまな野鳥の声や姿が見られますが、今回は蓮池の中では白鳥が悠々と泳いでいた…!
そしてこの庭園の中には野外彫刻作品も点在。美術館の前の清水久兵衛《朱甲面》、フランク・ステラ《リュネヴィル》、そして芝生広場のヘンリー・ムーア《ブロンズの形態》など。
約200種の樹木、約500種の草花が植栽された庭園は四季の花々ごとに楽しむことができ、もちろん春には桜、秋には紅葉が見どころ。そして4月下旬にはツツジ園エリアの特別公開もある…今回は惜しくもそのタイミングではなかったんだけど、遅咲きのツツジや藤棚の花、そして新緑を楽しめた!美術より自然や植物や花…という方もぜひ訪れてみて。
(2010年6月、2022年5月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)