観音寺市斎場“燧望苑”庭園

Suiboen Sculpture Garden, Kanonji, Kagawa

世界的彫刻家イサム・ノグチの共同制作者・和泉正敏が作庭を手掛けた現代的な石庭・彫刻庭園。(見学は要問合せ)

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※観光施設ではないので、見学希望の際はまずお問合せを。また写真を撮る際も場に配慮しましょう。

観音寺市斎場“燧望苑”彫刻庭園について

「燧望苑」(すいぼうえん)は香川県観音寺市営の斎場・火葬場。世界的彫刻家:イサム・ノグチの日本国内の制作パートナーであり現在はイサム・ノグチ日本財団理事長もつとめる和泉正敏さんによる彫刻庭園があります。(見学の際は要事前連絡)

2019年に丹下健三建築『旧香川県立体育館』を訪れて、その石庭を手掛けられていたことをきっかけに知った現代の名工・和泉正敏さん。これまで『銭形砂絵』を目的に複数訪れた観音寺市には和泉さんの彫刻作品が街に点在しています(『イサム・ノグチと遊ぼう』も和泉さんの設計だった)。

その中で現代的な枯山水庭園といった趣なのが観音寺市の斎場に作庭された彫刻庭園。旧香川県立体育館の、これまでにない“石庭”にかなり惹かれたので――こちらも見学について許可を頂いた上で2021年に初めて訪れました。

観音寺市の南東部、四国八十八ヶ所霊場の第66番・雲辺寺の山裾、中世の山城・藤目城址に隣接する丘陵地に2009年に開館したこの斎場。設計は愛媛県の新企画設計。
現代的な外観ながら屋根は地元の瓦による瓦葺きで、瓦やこの地域ならではの化粧水切漆喰仕上げなど地元の職人の手仕事により仕上げられているそう。瓦屋根設計コンクール「甍賞」等での入選をはじめ各種賞を受賞。

瀬戸内海・燧灘も遠くに眺望できる高台に作庭された現代的な彫刻庭園は“瀬戸内海”をイメージしたという石庭。白砂の中に庵治石の石彫が直線的に配されており、その石彫は真西(西方)を指している。正面から見た阿讃山脈・雲辺寺山の借景も良い。(にわか雨が降る前後の曇り空になってしまったのが残念…)

また庭園以外にも建物内外に和泉さんによる石彫・石組によるモニュメントがあり、施設のアプローチに配された石は“家族、友人、人生を共に生きた人々”が表現。
これまでにない現代的な枯山水庭園を見たいという方には是非知ってほしい庭園!

(2021年1月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR予讃線 観音寺駅より約6km(駅前にレンタサイクルあり)
観音寺駅・豊浜駅よりコミュニティバス「粟井」「常次」「丸井北」バス停下車 徒歩15分(*ダイヤと路線が複雑なのでうまく組合せて。路線はこちらから

〒769-1615 香川県観音寺市大野原町丸井1183 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は2,000以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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