日本100名城“金沢城”内に兼六園より早く、江戸時代初期から作庭が始まった加賀藩主・前田家の大名庭園。
玉泉院丸庭園・金沢城について
「玉泉院丸庭園」(ぎょくせんいんまるていえん)は加賀藩主・前田家の居城「金沢城」内の玉泉院丸に江戸時代初期に作庭された池泉回遊式の大名庭園。現在の庭園は近年復元整備され2015年から公開が始まったもの。
2021年6月に4年ぶりに回遊したので、その時の写真を更新。
金沢城跡として国指定史跡であり、日本100名城にも選ばれている『金沢城公園』。隣接する日本三名園『兼六園』側にある石川門は江戸時代から残るもので、付随する櫓や塀なども含め国指定重要文化財(その石垣の麓の道沿いにも本格的な日本庭園が…)。また玉泉院丸庭園からは石垣の上(高台)に見える三十間長屋も同じく江戸期の建築として国の重文となっています。
玉泉院丸庭園は、加賀藩三代目藩主・前田利常が京都の庭師・剣左衛門を招き作庭が始まったとされます。なのでこれは実は『兼六園』よりも早い。
その後歴代藩主によって改修が重ねられ、江戸時代が終わり廃藩となるまでこの庭園は存在していました。(明治時代以降はその面影は失われていたとのこと)
公式には『兼六園』と比べると内庭としての性格が強い――とあるけど、それでも十分な規模をほこる大名庭園で、城郭の大きさ含めて前田家の権力を十分に誇示するものであったと現在の庭園からも感じる。
兼六園と違うところは、兼六園と比べて(城内の高低差を活かした)立体的な庭園となっていて、中でも石垣中段の水源から流れ落ちてくる“段落ちの滝”が景観にインパクトを与えています。
また休憩所・お茶室“玉泉庵”からも金沢城の石垣を背景として庭園を一望することができます。更に毎週 金・土・祝前日にはライトアップも――。
復元前の玉泉院丸の姿がどのようなものだったかは知らないのですが、2015年の復元公開後は兼六園⇒金沢城公園⇒尾山神社⇒繁華街…という回遊ルート上にもハマり、多くの人が訪れているみたい。これだけの日本庭園を復元した上でちゃんと観光資源にできている(インスタに沢山アップされるのでPR効果も十分)金沢ってすごいなぁーーって思う!
(2017年5月、2021年6月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR北陸新幹線 金沢駅より徒歩30分(市内各所にレンタサイクルあり)
金沢駅より路線バス「合同庁舎前」バス停下車徒歩5分
〒920-0937 石川県金沢市丸の内1-1 MAP