北国街道・木之本宿の町並みにある「日本三大地蔵尊」の寺院に造られた、江戸時代中期作庭の築山林泉式庭園。
木之本地蔵院・浄信寺庭園について
「木之本地蔵院」(きのもとじぞういん)こと「浄信寺」は天武天皇の時代(飛鳥時代?)に創建されたという古刹で、「眼の仏さま」として全国にその名を馳せたという寺院。日本三大地蔵尊の一つで、過去には空海、菅原道真、木曽義仲、足利尊氏が訪れた記録や、羽柴秀吉が賤ヶ岳合戦の際に本陣を置いたという歴史も(その際に焼失し、片桐且元により再建)。
江戸時代中期に再建されたという本堂をはじめ阿弥陀堂・庫裏などの建築物も立派なのですが、文化財指定は受けていないようです。地蔵院の名の通り平安〜鎌倉期の地蔵像が国指定重要文化財となっており、境内の6メートルもある日本一の地蔵菩薩の銅像は明治時代に造られたもの。こちらは秘仏である本尊を模したものとされます。
書院の裏にある国指定名勝の庭園は江戸時代中期作庭とされる築山林泉式の鑑賞式庭園。右手に枯滝石組、池には亀島が見られる蓬莱様式の庭園。2回とも12月に訪れたので雪が残っていますが、春〜夏の緑に染まった築山の姿もまた良さそう…。右手の方には己高山?田上山?の借景をのぞむことも。
個人的に2018年最後に見たのがこの庭園になりました。北国街道の宿場町・木之本宿の中心地点にこのお寺はありますが、木之本宿も古い町並みを残している興味深い町。推測ですがきっと良いお庭を残している町家とかもあるんだろうなあと思っていたり。また別の季節に足を運びます!
…と言ってすぐ、2019年3月に(別の庭園へ行った際に)再度立ち寄り。まだ冬が明けたばかりで芝生も茶色が目立ったけど、雪が積もっていない写真を追加しました。木之本は地蔵尊も町並みも駅からすぐだから、ぷらっと寄るには本当に寄りやすい街…。
年末立ち寄った時は木之本地蔵尊しか立ち寄らなかったけど、今回は木之本宿の町並みも歩きました。前回は気付かなかったんだけど、レトロな旧銀行の前に大ヒット映画『カメラを止めるな!』の顔出しパネルがあった。
これなんだろうなあ?と思ったら、上田慎一郎監督が木之本出身なんですね。昨年コラボイベントをやってたみたい。なるほどいい試み!今回の木之本宿も決して観光客が多い町ではなかったけど…、その中で欧米系の外国人の方が歩いていたことにちょっと驚き。一体どこで情報見つけてるんだろう?
(2014年12月、2018年12月、2019年3月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)