江戸時代には“さながら極楽浄土のごとし”と評された、三陸海岸を代表する絶景。国指定名勝。
浄土ヶ浜について
「浄土ヶ浜」(じょうどがはま)は三陸復興国立公園・三陸海岸を代表する景勝地で、国指定名勝。個人的には最も好きな景勝地の一つ。
美しい砂浜と海に浮かぶ日本庭園の石組のような乳白色の流紋岩の岩塊群――これは数千年前という古代の地形変化によって生み出されたものとされていて、この美しい景観を江戸時代に宮古・常安寺の霊鏡竜湖住職が「さながら極楽浄土のごとし」と言ったことからその名が知られることとなりました。その後も江戸時代の紀行文や盛岡藩の絵図にも描かれ広まったそう。
初めて訪れたのは2011年の秋。『国指定名勝』のリストを頼りに各県の名勝を巡り始めたのが2010年頃。数ある国名勝の中でも浄土ヶ浜はその景観に惹かれて「行ってみたい!」と思っていた…その中で東日本大震災が起こり、宮古市も大きな被害を受けました。
ある意味、それが「やっぱり行ってみたい!」と思う気持ちをより強くさせたような気もします。2011年、2012年と続けて訪れた時には――遊歩道やマリンハウスが壊滅状態だったり、遊覧船もお休みしてたし、そこへ向かうまでの道中もその爪痕が強く残っていた。
2019年に久々(7年ぶり!)に訪れて、やはり向かう道の風景だったりレストハウスやマリンハウスも通常営業していたりと…復興が進んでいることをとても実感できました。GWということで観光客も多かった!
いわゆる“岩壁”的な景勝地は色々ある中でここが一番好きなのは――“古代から自然によって形成された巨大な日本庭園”という感じがするからかな?その海水の美しさや岩肌にマツ類が自生してる点などなど――浄土ヶ浜という世界観、正にそれは(主に寺社の)日本庭園が表現したいもの、と同じだと。
…そういった“宗教的なもの”抜きにしても美しい場所だし、あとウミネコ観てるのも楽しい(笑)。また死ぬまでに何度も訪れたい絶景!
(2011年9月、2012年9月、2019年4月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR山田線・三陸鉄道 宮古駅から路線バス「奥浄土ヶ浜」バス停下車
宮古駅より約5km(観光協会にレンタサイクルあり)
〒027-000 岩手県宮古市日立浜町32 MAP