実相寺庭園Jisso-ji Temple Garden, Hamamatsu, Shizuoka

国名勝『龍潭寺庭園』から程近く。江戸時代初期に作庭されたと推定される三岳山の借景の美しい枯山水庭園。

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実相寺庭園について

「松源山 実相寺」(じっそうじ)は方広寺を開いた無文禅師の第一弟子・悦翁禅師によって南北朝時代の1387年に創建された古刹で、江戸時代初期の作庭とされる枯山水庭園は静岡県指定名勝となっています。同じ天浜線・金指駅を最寄駅とする国指定名勝『龍潭寺庭園』からは約2kmほど。

引佐高校(現・浜松湖北高校)の裏山に、当初は「新正院」という名前で創建。江戸時代初期に旗本・近藤登之介貞用が父・近藤季用の菩提のために現在地、金指の高台に移転し寺名も現在の実相寺になりました。その後は金指近藤家の菩提寺となり、現在残る建築も近藤家の庇護により整備されたもの。なおこの地に移ってすぐ火災に遭い移転当初の堂宇を焼失したため、現在残る建造物はその後に建てられたもの。本堂は1678年、観音堂は1702年、鐘楼門は1717年、庚申堂は1845年の建立。浜松市では貴重な江戸時代の建造物で、いずれも浜松市指定有形文化財。
また実相寺から徒歩20分程の距離にある国指定重要文化財の寺院『宝林寺』を建立した独湛禅師は実相寺にも滞在し、独湛禅師筆による“實相寺”の扁額も。

「実相寺庭園」は比較的近年の1994年に、現・磐田市出身で昭和の日本を代表する作庭家・中根金作さんの中根庭園研究所によりその石組が発見され、世に知られる存在となったそう。隣接する本堂や観音堂が整備された1700年前後の作庭と推測されています。石組や枯山水庭園としての美しさは勿論だけど、その3つの築山と借景の三岳山の組み合わせが素晴らしい!
そして2019年の春に再訪しましたが、築山の向こうでモクレンの紫色の花が鮮やかに咲き誇っていてこれがまた枯山水を彩っていました。(春には晩春には築山の周辺に植わっているツツジが花を咲かせてきれいだそう)

金指駅から実相寺へと向かう道は旧街道のような面影があり、道沿いには(それこそ浜松市ではなかなか見ることのない)古い商家も幾つか見られます。これが鳳来寺道やその先の三河・信州へとつながる金指街道で、井伊直虎でクローズアップされた井伊谷へのメインルートだったそう。

龍潭寺と比べると知名度も低いし、『湖北五山』にも含まれていないので浜松駅の観光案内所とかに行っても案内が(多分)ないけれど、湖北五山の池泉庭園とはまた違うタイプの名園で、ご住職曰く「近年はネットで広がってるのか訪れる人も増えた」のだとか。拝観料は必要だけど割と自由拝観に近いので寄り易いのも個人的には嬉しかったり。龍潭寺庭園と合わせてどうぞ!

(2015年11月、2019年4月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

天竜浜名湖鉄道 金指駅より徒歩10分
JR浜松駅より路線バス「金指」バス停下車徒歩10分(バスの方が本数多い)

〒431-2213 静岡県浜松市北区引佐町金指1371 MAP