四国八十八ヶ所68・69番札所に足利尊氏の子・道尊により築庭された池泉回遊式庭園。ツツジの名所。
神恵院・観音寺庭園 巍巍園について
国指定名勝「琴弾公園(銭形砂絵)」から1kmもしない距離にある四国八十八ヶ所霊場の第68番札所「神恵院」(じんねいん)と第69番札所「観音寺」(かんのんじ)。平安時代には弘法大師(空海)が住職を務めたこの2つの寺院は同じ境内に建っており、その境内には室町時代作とされる回遊式庭園「巍巍園」(ぎぎえん)があります。難読。
由緒ある寺院が(塔頭ではなく)全く同じ境内に建っている例ってあまり見ない気がします。巍々園は「観音寺の書院庭園」でもありつつ、神恵院本堂に隣接する庭園でもあるとい珍しい庭園。室町時代に住職を務めた足利尊氏の子・道尊大政大僧正(大政大僧正正道尊)和上により作庭されたと伝わりますが、現在の庭園は昭和後期の災害の後に修復された姿とのこと。
庭園の大きな特徴は2つ。観音寺書院の裏の山の斜面を活かし、そこに多くのツツジを植えていることと(晩春に来たら美しいんだろうなあ……)、その池泉は地面を掘ったものではなく、腰上ほどの高さの岩組によって水を貯めるうつわ(のようなもの)によって造られていること。庭園の入口は「神恵院」の本堂からで、高台からの庭園や境内の眺めも素晴らしい!
その他境内では江戸時代初期に造られた観音寺の本堂(観音寺金堂)が国指定重要文化財。一方で神恵院の本堂は平成年代に完成した真四角のコンクリート打ちっぱなし建築。この旅では安藤忠雄による寺院建築も見たので、なんとなくこうした寺院建築も興味深いなあ…と思いつつ。
境内にある寺カフェ「梧桐庵」では四国八十八ヶ所に関連した様々なオリジナルグッズも。中でも推しはオリジナルサイクルジャージのようです。自転車での八十八ヶ所巡礼、憧れる…!
ちなみに神恵院と観音寺は公式サイトも合同。「shikoku88-6869.com」ってドメイン、かっこよくないですか?
(2019年1月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR予讃線 観音寺駅より徒歩20分(※観光案内所にレンタサイクルあり)
観音寺駅よりコミュニティバス五郷高室線「琴弾公園(森内科)バス停下車 徒歩5分(日曜運休かつ本数も多くはないです。⇒詳しくは観音寺市のサイトにて)
〒768-0061 香川県観音寺市八幡町1丁目2-7 MAP