ホテル・アンドルームス京都七条“垂直の庭”

Hotel androoms Kyoto Shichijo Garden, Kyoto

京都駅前に2021年春にオープンした和モダンなホテルの、京都の石庭を写した現代アート庭園“垂直の庭”。

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ホテル・アンドルームス京都七条“垂直の庭”について

「ホテル・アンドルームス京都七条」(ほてるあんどるーむすきょうとしちじょう)は2021年春にJR京都駅近く、七条通り沿いの『東本願寺』の南にオープンしたホテル。一風変わった石庭“垂直の庭”があります。

2021年秋にはじまった府民割こと『きょうと魅力再発見旅プロジェクト』(※現在はまん防で休止中)。4,000円のプランなら実質0円、6,000円のプランでも実質1,000円…というお得なキャンペーンだったので、また京都府内(実質市内)で面白そうな宿・気になっていた宿へ泊まりに行きました。

有名どころでは「チサンホテル」チェーンを運営する「ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ」が2021年春に新たに開業した「ホテル・アンドルームス京都七条」。“一泊のストーリーを充実させる「&」がある”というコンセプトの「ホテル・アンドルームス」ブランドとしては5軒目の出店だそう。

瓦屋根&のその外装も京町家をイメージ、インテリアデザインは京都のプロダクトデザイナー・辻村久信さん率いる株式会社ムーンバランスが担当。京都七条新町“陸の庭”と“庭屋一如”をコンセプトにしたそのデザインは所々で木目や自然石風の石材が効果的に使われ、和モダンな空間になっています。

その中で自分が期待していたのが、建物中央の吹き抜け“垂直の庭”(砂紋の庭)。宿泊サイトで色々見ていると、町家宿じゃなくお手頃なホテル系だとお庭の写真があるにはあるんだけど“余ったスペースに申し訳程度にある”所が多くて、なかなか「ここは面白いな、新しいな」てのには出会えないんだけど。

ここの場合も地面のスペースとしてはめっちゃ限られてる――のだけど、そこで垂直の石庭を見せようというアイデア。元ネタは岡山県の『奈義町現代美術館』の恒久展示作、荒川修作+マドリン・ギンズ『奈義の龍安寺』だろうか。そう来たかー!って思ったし自分は好き。(とある宿泊予約サイトでは『大徳寺 龍源院庭園』の“東滴壺”の写し…とあるけど、それはちょっと違う。どこだろうなこれ…)

「こんなの“庭園”扱いにして欲しくない」と思う人も居るかもしれない。確かに、これを“良いアイデア”と言えるのは最初の一回だけ。自然素材のない石庭を“京都らしさ”と言い続ける気はない、けど自分はいつまで経っても京都旅行者みたいなものなので、こういう“龍安寺っぽいやつ”はいいなあと思う。
あとここに限っては、垂直の庭が“アイデアだけ”にならないよう1階部分の“水平の庭(霰零しの露地)”のあられこぼしが本気なのが良い。どなたか庭園の監修に入っているはずだよなあ。

で、見つけたきっかけは庭園じゃなくて「大浴場あり」の条件からだったんだけど、「& SENTO」と題した大浴場も外壁が穴太積み。安土桃山時代~江戸時代の伝統的な石積を見せながらそれで居てモダンな空間(…別に銭湯にモダンさを求めていないと言えば求めていないけど)。湯上り処には作庭家・小口基實さんの本も。京都の作庭家ではなく小口さんの本とは激レア。笑。(日本庭園協会賞を受賞している長野県の作庭家)

客室もすごくゆとりがあって良かったし(デスクが広めなのが嬉しい)、1階のカフェもオシャレだったので春に京都旅行を計画してる人にこっそりオススメしたいホテル。

(2021年12月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR東海道新幹線・各線 京都駅より徒歩6分
最寄りバス停は「烏丸七条」「七条西洞院」バス停 徒歩3分

〒600-8310 京都府京都市下京区夷之町730 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は2,000以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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