南部藩の文化に大きく影響を与えた江戸初期の禅僧・方長老(規伯玄方)作庭の庭園。樹齢300年の枝垂れ桜も!
法泉寺庭園について
【庭園拝観は事前連絡推奨】
「法泉寺」(ほうせんじ)は江戸時代初期の寛永年間(1624年~44年)に創建された寺院。その後、1671年(寛文11年)に三代目盛岡城主・南部重信により現在の寺名に改められました。
2019年4月に初めて拝観。本堂裏にある池泉鑑賞式庭園は『榊山稲荷神社』の心字池と同じく規伯玄方こと方長老の作庭とされ、かつては“盛岡三大名園”の一つと言われたそう。あと2つどこだろう!
盛岡市には『盛岡の保護庭園』なる制度があります。それを参考にこれまでいくつか巡りましたが(盛岡市保護庭園)、寺社も多いので「きっとお寺の庭園とかもあるはずだよな」とはうっすら思っていた。
そして今回、お寺の多い北山地区で『榊山稲荷神社』とこの法泉寺の庭園を見て、いずれも江戸時代初期の禅僧・方長老が作庭に携わっていたと。“三大庭園”のあと1〜2箇所も北山の寺院にあったのかな〜なんて想像…。
対馬藩では朝鮮との外交交渉を担当、その後盛岡藩へ配流された方長老。法泉寺の門前に“以酊庵”に居を構えていたそうなのですが、この庵の名も対馬にあった同名の臨済宗寺院から来ているみたい。
心字池に山の斜面、そこにツツジの刈り込みや桜という構成は榊山稲荷神社の庭園と共通点が見られます。訪れた時には特に樹齢300年以上という大きな枝垂れ桜がお見事でした。
その他境内には法泉寺界隈を好んでいたという京都出身の日本画家・中井汲泉の画碑などが見られます。
(2019年4月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR山田線 上盛岡駅より徒歩12分
JR東北新幹線 盛岡駅より約2.5km(※駅周辺にレンタサイクルあり)
盛岡駅より路線バス「県立中央病院前」バス停下車 徒歩10分
〒020-0061 岩手県盛岡市北山2丁目16-8 MAP