本法寺庭園

Honpo-ji Temple Garden, Kyoto

本阿弥光悦により作庭された国指定名勝の枯山水庭園「巴の庭」。長谷川等伯作の国重文『佛涅槃図』も見どころ。

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本法寺庭園について

「本法寺」(ほんぽうじ)は室町時代に創建された寺院で、日蓮宗の「京都八本山」の一つ。琳派の創始者であり、芸術家の本阿弥光悦を輩出した「本阿弥家」の菩提寺。創建の当時から本阿弥家とは縁深く、安土・桃山時代に現在地に移転した際も本阿弥光悦とその父・光二の支援により寺院の建物が整備されたそう。当時の経蔵と宝蔵は現在も残り、江戸時代後期に再建された本堂・書院などの各種建造物とともに京都府指定有形文化財となっています。

本阿弥光悦により書院前に作庭された桃山時代の枯山水庭園「巴の庭」(三巴の庭)は国指定名勝。3つの(小ぶりな)築山で巴紋を表現することからそう呼ばれるそうで、枯滝・石橋の右手には光悦垣の姿も。またもう一つのこの庭園の特徴である十角形の蓮池は日蓮の「蓮」を表しているそう。ちなみに光悦が芸術村(光悦村)を開くのはこの庭園の作庭よりは後のこと。

また唐門を前に作られた枯山水庭園「十の庭」(つなしのにわ、と読むそう)は昭和年代に「巴の庭」を整備した際に作られたものだそうです。

長谷川等伯の絵画も本法寺の見どころの一つ。特に、国指定重要文化財の『佛涅槃図』は2階まで見上げる程の大きさ!通常時は複製図の公開で、毎年3月14日〜4月15日のみ真筆が公開されます。

その他、本阿弥光悦の手掛けた美術品なども寺宝として残っており、2019年冬の「京の冬の旅」では、本阿弥光悦作の『花唐草螺鈿経箱』や、長谷川等伯による『妙法尼画像』『日通上人画像』『日堯上人画像』といった、国指定重要文化財の作品が公開されます。(行きたい…)

(2015年3月、2018年9月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

京都市営地下鉄烏丸線 鞍馬口駅より徒歩10分
最寄バス停は「堀川寺之内」バス停下車 徒歩2分

〒602-0061 京都市上京区小川通寺之内上ル本法寺前町617 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は2,000以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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