アレックス・カー氏のとっておきの場所…後水尾天皇の勅願寺は“京の奥座敷”の紅葉の名所。京都府指定名勝庭園も。
法常寺庭園について
【要予約】
「法常寺」(ほうじょうじ)は亀岡市の中心部から西に約15km程の場所にある臨済宗妙心寺派の寺院。境内には京都府指定名勝となっている庭園があります――が要予約と知らず、残念ながらこの日は拝観できず…。(*また2020年8月時点では庭園は一昨年の台風による被害から現在も復旧中。ご住職が「元に戻るのは2年後ぐらいかなあ」とおっしゃってました。)
庭園写真はないけど、苔と紅葉に覆われた参道の雰囲気が抜群に良かったので紹介します。“法常寺文化財環境保全地区”として京都府指定文化財環境保全地区。あと今調べて知ったけど、東洋文化研究者・アレックス・カー氏も“とっておきの場所”と評していました。
2020年のお盆休み。遠出はしづらいけど普段行けない場所に行きたいなーと思い、スクーターを借りて公共交通機関では行きづらい亀岡市西部~大阪府能勢町の庭園へ。それぞれとても行きづらい場所なんだけど、Googleマップにピンを立ててたら意外と線で繋がった。
大阪府能勢町との県境も近い、千ケ畑という棚田風景の広がる集落の高台に法常寺はありました。駐車場から見える参道は「本当にこの先にお寺があるの…?」と思ってしまう鬱蒼とした雰囲気なのだけど、カーブを曲がった瞬間に目に入る立派な石垣と苔むした石畳、そして一面の青もみじ!
『修学院離宮』などで庭園的にも御馴染み、後水尾天皇の勅願寺として江戸時代初期の1641年(寛永18年)に創建。開山の禅僧・一糸文守は後水尾天皇に重用され、元は一糸文守が1634年に建立した“桐江庵”が前身。そのため寺宝として両者の古文書や天皇家から下賜された美術品などが数多く残されているそう。
参道と前庭を隔てている壁のあたりではコウヤマキの巨木が折れて倒れている。「自治体もなかなかお金がないみたいで、工事も止まっちゃったりしていて」という会話からも文化財・古庭園を引継ぐことの難しさを感じながら。地元では有名な紅葉の名所のようなので、またその季節にも訪れてみたい!
(2020年8月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)