作庭家・枡野俊明により手掛けられた、現世から次の世界への旅立ちを表現した現代的枯山水庭園。
防府市斎場庭園“悠久苑”について
※観光施設ではないので、見学希望の際はまずお問合せを。また写真を撮る際も場に配慮しましょう。
「防府市斎場 悠久苑」(ほうふしさいじょう ゆうきゅうえん)は防府市営の斎場。現代の作庭家・枡野俊明さんによって庭園が手掛けられています。
2019年11月、初めて“幻の石庭”『月の桂の庭』を訪れたのですが、「月の桂の庭へ行くなら、ここもぜひ」とFacebookでオススメいただいたのがこちら。両者の距離は4km程なので、あわせて観に行くにもまさに良い場所。ただしこの4kmで、標高にして約200m登らなければいけない程の山の上ですが…。
ということで初めて訪れました。建築は石本建築事務所による設計。近年では東京・銀座の『MUJI HOTEL』、過去の実績から当サイトに載っている場所で言うと愛媛の国指定名勝『旧広瀬氏庭園』に隣接する“広瀬歴史記念館”を手掛けられています。自分が最も足を運んでる場所でいうとBunkamura。
■旅立ちの庭(1・4〜8枚目)
奥にある建物が火葬炉。その手前にあたるのがこの苔と白砂の枯山水庭園。
手前を現世、奥へ向かうにつれてその先の世界へーーといざなうことを表現した庭園。火葬場だけでなくその先の山の借景を含めて、その先の世界なんだろう。
■昇華の庭(9枚目)
この現代的な池泉式庭園は“旅立ちの庭”と火葬炉の間にあります。リセットされるかのような“無”の空間。
■鎮めの庭(10〜11枚目)
火葬炉へ向かう南の回廊から眺められる庭園。その名の通り、心を落ち着かせるための、植栽が多く見られる庭園。大海の向うには三尊石?も見られます。
■追憶の庭(12枚目)
その名の通り、故人をしのぶ待合ロビーから見られる、現代的な坪庭。
『月の桂の庭』に次いでかっこいい枯山水庭園が見られて内心興奮する部分がある一方、冒頭にも書いた通りあくまで斎場です。事前に見学可能と言われていても、いつどこで不幸があるかはわかりません。受付の方の指示に従い、モラル・マナーを守り見学しましょう。
(2019年11月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR山陽本線 防府駅より約6km強(※駅にレンタサイクルあり/超上り坂)
防府駅より路線バス「上勝坂」バス停下車 徒歩20分弱
〒747-0064 山口県防府市大字高井1224-1 MAP