東京・江戸を代表する大名庭園の開放的な空間で、庭園ライトアップと東京タワー/東京の夜景を楽しむ。
レアな夜の浜離宮が回遊できたイベント『花紅柳緑@浜離宮恩賜庭園』
「浜離宮恩賜庭園」(はまりきゅうおんしていえん)は国の特別名勝にも指定されている、東京・江戸を代表する大名庭園の一つ。
その歴史は江戸時代初期に江戸幕府4代将軍・徳川家綱の弟で甲府藩主の徳川綱重がこの地に別邸を建てたことにはじまり、その後は甲府藩の江戸下屋敷として使用。その後、綱重の子である徳川綱豊(徳川家宣)が6代将軍となったため、この屋敷も将軍家の別邸になりました。
その後、江戸時代中期から後期に掛けて庭園の造改修が行われほぼ現在の庭園が完成したそう。明治時代に皇室の離宮となったため「浜離宮」という名となり、昭和の戦後に東京都の所有となり公園として開園。
そんな浜離宮にて2018年秋・2019年春に珍しい夜間公開や夜間のイベントが行われたので足を運びました!
■東京150年祭
2018年秋に行われたのが『東京150年祭』というイベントで、メインプログラムは初音ミクによるプロジェクションマッピングショー。潮入の池で噴水が噴き上がり(そんな設備あったのか!)、その中で初音ミクが踊り歌うレアな光景が見られました。
順路が限られており、日中歩ける富士見山の方には行けなかったし御亭山にも登れなかったので夜の庭園を一望することはかなわずでしたが…、夜の浜離宮を歩くのはすっごく新鮮だった。
■花紅柳緑@浜離宮恩賜庭園
KAKO-RYURYOKU AT HAMA-RIKYU GARDENS
そして2019年4月に行われたのが、RED BULL MUSIC FESTIVAL TOKYOの一環で行われた『花紅柳緑@浜離宮恩賜庭園』。
こちらでは橋を渡って富士見山まで行くこともできて、より広く夜の浜離宮を堪能…。アート寄りのイベントでもあったので、ライトアップもカラフル。八重桜のライトアップや藤棚が紫のライトで照らされていたのもよかったな。
一緒にいた友人もそれ以外の人もこれをきっかけに浜離宮へ初めて訪れた人も多かったようで、その人達が口を揃えて「こんな素敵な場所があるとは知らなかった!」と。こうしたきっかけでも庭園の魅力を知ってもらえるのは嬉しい!(最も訪れているお庭の一つなので余計に!)
このイベントは実現へ至るまでに大変なハードルを超えたというのも想像できるだけに…元々の浜離宮好きとして感動的なイベントだった。
毎年ライトアップが開催されている「六義園」と比べても浜離宮は広くて視界も開けているので、夜の東京でこんなに開放的な空間ある!?という感じ。
昼間も見える東京タワーが輝く姿はもちろん、昼間は現実感を感じさせるビル群も夜景になってみるとまた全く違う印象――古庭園が時空を超えた感じが際立って非常に良い。写真的にはスマホカメラの限界は感じつつも…、その雰囲気が少しでも伝われば幸いです!
浜離宮恩賜庭園について
浜離宮の解説も少しだけ。東京湾から海水を引き込んでいる「潮入り」の大きな池泉による回遊式庭園で、この汐入形式の庭園は東京では浜離宮のみ。近年は近代に焼失した「松の御茶屋」「鷹の御茶屋」などの御茶屋が復元されています。
個人的に仕事の合間に(汐留や銀座勤務だった時代に)何度も足を運んでいる、都内で最も行っている庭園の一つであり「庭園っていいなあ」と思うようになったきっかけの場所の一つ。こうした夜間イベントをきっかけに訪れた人が、また昼間にも訪れてくれたらいいな!昼間の写真は以下から。
>> 日中の浜離宮庭園の写真はこちら
>> 雪の浜離宮庭園の写真はこちら
(2018年10月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)