白山公園・燕喜館Hakusan Park & Enkikan, Niigata

初代新潟県令・楠本正隆が造営した“日本最初の都市公園”の一つ。国指定名勝の園内には国重文の洋館や中村昌生の茶室も。

庭園ギャラリーGarden Photo Gallery

白山公園・白山神社について

「白山公園」(はくさんこうえん)は新潟市の中心部にある公園で、明治時代初めに当時の県令・楠本正隆の命により造営。公園一帯には平安時代からの歴史ある『白山神社』や国指定重要文化財の『新潟県議会旧議事堂』、そして国登録有形文化財の『燕喜館』などがあります。日本の都市公園100選、2018年には国指定名勝にも選ばれました。

新潟市へ行ったらほぼ毎回立ち寄っている大好きな公園です。直近では2019年5月に足を運んだのでその時の写真を追加。名勝として公式には“オランダ風回遊式庭園の面影を残す”と記されていますが――オランダ風回遊式庭園というのがよくわからないので自分の言葉で書くと、

・規模が程よい
・池泉回遊式庭園が二つある
・“新潟最古の石灯籠”のある和風の池泉と、ラジオ塔や芝生など洋風の池泉とタイプが違うのが二つ
・和を感じさせる神社の社殿があると思えば、近代洋館“新潟県議会旧議事堂”もある
・桜の名所!4月に2度訪れましたが、マジで白山神社の桜は心洗われる
・桜の名所になっているエリアは現代になって造営された“空中庭園”。そうした各時代感が味わえるのも良い。

という感じでしょうか。

その歴史について。現在の白山公園は元はほぼ『白山神社』の境内。神社としては平安時代の延喜年間(901年~)または寛治年間(1087年~)の創建と伝わります(戦国時代の二度の火災で史料が焼け、確証はないそう)。戦国時代には上杉景勝が戦勝の帰路の途中に立ち寄った記録も。
現在の社殿(本殿・拝殿)は江戸時代初期に長岡藩主・牧野忠成によって建立されたもので、それ以来地震被害による修復などを経て現代に至ります。

1872年(明治5年)より初代新潟県令となった楠本正隆により旧境内地を利用した公園の造営が進められ、翌年(明治6年)の『太政官布達』にて上野公園飛鳥山公園日比谷公園、水戸・偕楽園奈良公園、香川・栗林公園など有名公園などとともに“日本最初の公園”として名を連ねました。当時の名前は“新潟遊園”。

後に国指定名勝庭園『旧池田氏庭園』や数々の都市公園の設計を手掛けた『日本最初の公園デザイナー』長岡安平は楠本正隆と同じ長崎・大村藩出身で、楠本が新潟県令になった際に共に新潟に赴任したため作庭に携わっているのではと推測されている――けど史料などは残っていないそう。
でも“おにわさん”的にはタグ付けしちゃう。携わっているとしたら長岡安平にとっては最初期の大仕事ということになります。

燕喜館について

そんな何度も訪れている公園だったけど、2019年5月に初めて入場したのが「燕喜館」(えんきかん)。同じ新潟の市街地にある国指定名勝『旧斎藤家別邸庭園』の豪商・齋藤家の明治時代の邸宅の一部を移築したもの。元の邸宅は国登録有形文化財で、その扁額は京都の山縣有朋の別荘『無鄰菴』の扁額も描いている長三洲により命名・書かれたものと考えられています。

移築に伴って新たに造られた茶室は“庭屋一如”を提唱した茶室研究家・中村昌生さんと京都で数寄屋建築を数多く手掛ける安井杢工務店により手掛けられたもの。…中村昌生の茶室もある、というのは訪れた半年後ぐらいに認知したことなので――次回改めてちゃんと見たい。

茶亭“遊神亭”は平成年代に燕喜館が移築される以前、昭和45年に造られたもの。燕喜館~遊神亭の周辺にも露地庭風の庭園があります。最初記事を登録した時には「公園って名前だけど池泉庭園があるから」ぐらいのつもりだったけど、調べれば調べる程、庭園としての価値がわかってくる白山公園。本当に見どころいっぱい!

(2009年3月、2010年3月、2011年4月、2012年5月、2015年9月、2016年4月、2019年5月と新潟行くたび何度も訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR上越新幹線 新潟駅より路線バスで「市役所前」「白山公園前」バス停下車すぐ
新潟駅より約2.5km(徒歩30分)新潟市内各所にレンタサイクルあり

〒951-8132 新潟県新潟市中央区一番堀通町地先 MAP