2023年、『井原市民会館』が国登録有形文化財に。近代日本の代表的な彫刻家・平櫛田中の美術館の前に広がる庭園は昭和の人気造園家・伊藤邦衛の作庭。
田中苑/井原市立田中美術館/井原市民会館について
「田中苑」(でんちゅうえん)は『井原市役所』『井原市民会館』(2023年に国登録有形文化財に!)『井原市立平櫛田中美術館』が立ち並ぶ井原市の中心部にある庭園。井原市出身で近代〜昭和の日本を代表する彫刻家のひとり・平櫛田中がその由来で、地元では『田中公園』の愛称で親しまれています。作庭を手掛けたのは昭和〜平成の東京を代表する造園家・伊藤邦衛。
平櫛田中の名前にピンと来なくても、きっと代表作『鏡獅子』を見たら「これ知ってる!」と思うはず。そんな巨匠・平櫛田中は岡山県の現・井原市出身で、氏の功績を顕彰するために1969年(昭和44年)に開館したのが『井原市立平櫛田中美術館』(当初の名前は『田中館』)。平櫛田中の作品をはじめとして地元の作家・日本美術院の作家の作品などが展示されています。
そんな『平櫛田中美術館』の前に広がるのが氏の名前を冠した「田中苑」。5,240平方メートルの広さの庭園は、東部に洋風の整形的な庭園(その中央には平櫛田中の代表作『鏡獅子』のブロンズ作品も!)/西部に南斗山を借景としてサツキや流れがきれいな日本庭園という形で構成されています。その日本庭園の中には田中翁にちなんだ茶室「不老庵」も。
庭園の設計を担当した造園家・伊藤邦衛さんは比較的近隣では岡山市の『西川緑道公園』や広島の日本庭園『三景園』が有名/人気。
東京にも平櫛田中ゆかりの庭園があります。関東の方はぜひそちらもチェック。
(2018年5月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)