越後国に逃れた巴御前が”朝日将軍”こと木曽義仲(源義仲)を想って建立した寺院の、苔むした池泉回遊式庭園。
朝日寺庭園について
「醫王山 朝日寺」(いおうざん ちょうにちじ)は新潟の旧・越路町にある寺院。近隣の国指定重要文化財『松籟閣』や回遊式庭園『もみじ園』とともに2019年GWに初めて訪れました。
平安時代末期に信濃国に木曽義仲(源義仲)が建立した祈願所が前身で、義仲亡き後に巴御前がこの地に移り住みこの地に再建。義仲が後白河天皇から与えられた“朝日将軍”の称号にちなみ朝日寺と名付けられました。その後室町時代に庭柏大和尚による曹洞宗の寺院として再興、今日に至ります。
なお諸説あるみたいなので100%正解ではなさそうですが。ひとまず《木曽義仲と巴御前ゆかりのお寺》とはいえる。
そしてこの地は“朝日村”となり、本社がすぐ近くにある老舗酒造会社『朝日酒造』もそこから名付けられました。昭和年代の新潟県寺院名鑑に《度々の火災で記録がない――》とあるようなのですが、朝日酒造の創業の歴史はこの朝日寺の江戸時代のご住職の残した文書から解かれているのでその時代の史料は残っているのかな。伽藍も全体的に新しいけど、玄関の彫刻はすごく立派かつ古そうな雰囲気。
自由拝観のような形で、お堂の裏に斜面を活かした池泉回遊式庭園があります。石の感じとかはなんとなく新しげ。池中にはカキツバタまたはハナショウブ、見上げるとモミジ。そして苔むした石塔がいくつも建ちます。6月頃の雨でより苔むした日はより美しそうだなあ。
(2019年5月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)