
国宝“御影堂”を借景に眺め見る江戸時代初期の庭園は、小堀遠州の弟子・玉淵坊の作庭。国指定名勝。
知恩院方丈庭園について
「知恩院」(ちおんいん)は平安時代末期に法然がこの地で浄土宗を開いたことを起源とする寺院で、浄土宗の総本山。江戸時代以降、徳川家康・徳川秀忠・徳川家光をはじめとする徳川将軍家に信仰・保護され、現在国宝である本堂(御影堂)や巨大な三門は江戸時代の初期に造営・再興されたもの。
同じく江戸時代初期の建造物で国指定重要文化財となっている大方丈・小方丈に、江戸初期に作庭されたという池泉式庭園〜枯山水庭園と複数のお庭が楽しめる回遊式庭園があります。作庭は小堀遠州とも縁のある僧・玉淵坊と量阿弥によるものと伝わります。京都市指定名勝…でしたが、2020年に国指定名勝になりました。
大きな御影堂や方丈を背景としながら巡る庭園――なのですが、今は回遊式庭園だけど当時は方丈から眺める鑑賞式庭園だったのかも?方丈の中から見たらもしかしたら東山が借景になっているポイントがあるのかもと思いつつ。
最後の枯山水庭園「二十五菩薩の庭」は、知恩院が所蔵している国宝「阿弥陀如来二十五菩薩来迎図」を表現したもので、石は阿弥陀如来と二十五菩薩を、小さなサツキの刈込みは来迎雲を表しているそうです。
なお今回「京都非公開文化財特別公開」で初めて庭園を拝観。知恩院方丈庭園はこういったイベントでよく「特別公開」されているので、恒常的に公開されているわけではない――と思い込んでたのですが、サイトちゃんと見たら方丈庭園は常時公開されているみたいでした。方丈の建築内部が通常は非公開のようです。勘違い…!
その他境内には山亭庭園、友禅苑という庭園も。境内が広いのでこの辺もちゃんと把握していなかった…また次回!
(2018年11月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)