人形浄瑠璃「傾城阿波の鳴門」に登場する十郎兵衛が自らの屋敷に造った池泉鑑賞式庭園「鶴亀の庭」。
阿波十郎兵衛屋敷「鶴亀の庭」について
「阿波十郎兵衛屋敷」(あわじゅうろうべえやしき)は人形浄瑠璃「傾城阿波の鳴門」に登場する徳島藩士・板東十郎兵衛の屋敷跡で、現在は徳島県立の施設として、国指定重要無形文化財である「阿波人形浄瑠璃」を毎日上演するなど人形浄瑠璃の発信拠点となっています。
板東家は代々徳島市内で庄屋を務め、江戸や大坂、新潟でも商店を持つ藍商を営む名家でした。現在の屋敷や長屋門は徳島県内の別の街から移築されたものですが、主屋の前に残る池泉鑑賞式庭園「鶴亀の庭」の築庭は坂東十郎兵衛本人によるものとされます(十郎兵衛の生年から、江戸時代初期の作庭?)。
シンプルな池泉庭園ではあるけど、使われている青石がやはり徳島の庭園ならではの迫力をもたらしている!
なお阿波十郎兵衛屋敷では『阿波農村舞台の会』の説明コーナーも。
http://www.nousonbutai.com/
サイト内から引用すると、
・徳島県は、兵庫、長野、岐阜、愛知などと並ぶ全国有数の農村舞台の宝庫
・全国的には歌舞伎を主としたものが圧倒的に多いのに対し、徳島県は人形芝居を主とした舞台がほとんど
…といった特色からこのような活動が行われているそう。十郎兵衛屋敷は観光で行くには少々行きづらい場所ではあるのですが、こうした「日本の中でもこの地域だけのカルチャー」はより広く発信されていってほしい。
(2019年1月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR各線 徳島駅より約5km(観光案内所にレンタサイクルあり)
徳島駅より循環バス「十郎兵衛屋敷」バス停下車すぐ
〒771-0114 徳島県徳島市川内町宮島本浦184 MAP