【2022年6月で営業終了】海外日本庭園専門誌のランキング上位常連。名庭師・七代目小川治兵衛の手掛けた、京都御苑に隣接するホテルの庭園。
御所西 京都平安ホテル庭園について
【2022年6月で営業終了】
京都御苑・京都御所のすぐ西にある「京都平安ホテル」(きょうとへいあんほてる)。ロビーから眺められる(また宿泊者以外も散策可能な)日本庭園は近代の京都を代表する庭師・七代目小川治兵衛(植治)により大正時代に整えられた池泉回遊式庭園で、アメリカの日本庭園専門誌のランキング『しおさいプロジェクト』では毎年のように上位にランクイン。
江戸時代に公家屋敷の庭園として作庭され、七代目小川治兵衛により手を加えられたのは大正11年。また昭和55年に前身の「平安会館」への改築時に再度手が加わっています。
ちなみに幕末の地図を見ると「醍醐家」があったのが確認でき(すぐ南には水戸徳川屋敷が)、そして国土地理院の1975年の航空写真を見ると池泉庭園と現在の石橋の姿などが確認できますが、建物が全く異なる様子もうかがえる。
改めて訪れると、決して広い庭園ではない。けれどその中でも開放的な芝生の広場にてビューポイントとして置かれた伽藍石、苔の美しい築山や滝石組、四阿のまわりの植治っぽい沢飛び石や地元・京都の鞍馬石の巨石による沓脱石に、護岸にある変わった石(加茂石)などなど、“近代京都の庭園の魅力”が詰まっている。
また朱色の四阿の内部に掛けられている扁額“龍鱗”は淡々斎宗室による筆。
今回の2020年3月の再訪、春先に訪れたのは初めてだったのですが――もうヤマモミジが芽を出し始めていて。一方で葉が生い茂る前の季節は“植治らしさ”を感じる奥の滝がとてもよく見えることがわかって、今の時期はその石組を見るには最適な季節かもと実感(勿論紅葉の時期もきれいでしょう!)。
夜になると庭園のライトアップも。これまでは旅行で訪れていたので気づいていなかった・あまり気軽に訪れていなかったけれど――本格的な日本庭園の見られるカフェ・レストラン――最適解を見つけてしまった!
【2022年追記:惜しまれながら2022年6月で営業終了されました。】
(2014年6月、2017年8月、2020年3月、2021年10月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
京都市営地下鉄烏丸線 今出川駅より徒歩6分、丸太町駅より徒歩10分
最寄りバス停は「烏丸一条」下車 徒歩2分
〒602-0912 京都府京都市上京区烏丸通上長者町上ル MAP