浜松城公園 日本庭園

Hamamatsu Castle Japanese Garden, Hamamatsu, Shizuoka

徳川家康が約20年を過ごした城郭・浜松城の城跡に開かれた都市公園と、伊藤邦衛作庭の日本庭園。

庭園フォトギャラリーGarden Photo Gallery

浜松城・浜松城公園について

「浜松城」(はままつじょう)は戦国時代に徳川家康が居城としていたことで知られる城郭で、続にも選定。現在の天守閣は昭和中期に復元されたもの、公園内にある日本庭園は昭和の末に築庭されたもので、名古屋の『徳川園』や東京の『北の丸公園』などを手がけた伊藤邦衛さんによる作庭。(浜松城含め、名前を挙げた3つとも徳川家に縁ある場所だ…)

これまでも何度も訪れていましたが、2020年12月初旬に再訪。紅葉のピーク期に訪れることができました!
また2020年、戸田芳樹さんがこの庭園についての文章を自らの公式サイトに書かれていた(⇒こちら)。こういった“現代の地方の日本庭園”に関するプロの文章ってほとんどどないので、とても貴重。

徳川家康は駿府城、そして江戸に入る以前の壮年期約20年をこの遠江で過ごしました。その間には武田信玄との「三方原の合戦」での敗戦も経験、この浜松城において間一髪難から逃れたことも。
浜松市で学生時代を送ったので、それこそ小学校の社会科から地域(遠江国)の歴史も学びましたが、徳川家康以外の浜松城主のことって学んだ記憶があまり無い――。江戸時代には徳川家とゆかり深い譜代大名が入り、中でも江戸時代後期の老中で「天保の改革」を指揮した水野忠邦や、江戸中期に8代目将軍・徳川吉宗の「享保の改革」を支えた老中・松平信祝が有名。

…ですが江戸時代の中盤からは浜松城には天守閣は存在していなかったそう。天守台だけ残っていたところに昭和33年に現在の天守閣を築城。現在では歴史資料館や展望台として利用されています。
同じく昭和の中頃にかつての城跡に開かれた市民公園が「浜松城公園」。浜松のとして知られ、ソメイヨシノや枝垂れ桜、ヤマザクラなど約400本の桜の木が。桜の見頃(3月下旬~4月初旬)には夜桜のライトアップも。

昭和の末期に開園した日本庭園は氏により作庭されたもの。浜松城の石垣と同じ遠州・湖西の石を用いた石組や高低差ある敷地を利用した滝などが見られる庭園となっていて、園内には四阿なども。日本庭園でも枝垂れ桜などが見られますが、こちらはモミジも多く秋にはにもなります。

2018年に公園内にスターバックスコーヒーがオープン!市の中心部にある都市公園に訪れるきっかけになるとしたら、それはすごく意味があることだなぁと思ったりします。
近隣には現代を代表する建築家・谷口吉生が手掛けた茶室『浜松市茶室 松韻亭庭園』も。浜松城と比べて観光場所としては紹介されていない場所ですが、建築やアート好きなら一見の価値あるかもしれないのでそちらも是非。

(最近では2017年4月、2019年4月、2020年2月・12月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR東海道新幹線 浜松駅より徒歩20分
遠州鉄道 遠州病院駅より徒歩13分
浜松駅より路線バス「浜松城公園」バス停下車すぐ

〒430-0946 静岡県浜松市中区元城町100-2 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は1,900以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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